秋田侑吾
所属プロジェクト:アートプロデュース
長島研究室
翁長果生
所属プロジェクト:音響
亀川研究室

黄瀬:
ごきげんよう。
東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科、プロジェクト音響所属の黄瀬と申します。このラジオは、2024年12月14、15日に東京藝術大学千住キャンパスにて開催される「千住アートパス」の企画の一つとして収録されています。音楽環境創造科、通称「音環」の学部一年生がそれぞれトークテーマや個々の活動について話しながら、「何をしているかわからない」と言われることもある音環での学びについて、それぞれの視点から発信していきます。
題して「音楽環境放送科」!
それでは早速今回のお二人をご紹介したいと思います。では、どうぞ!
翁長:
亀川研究室所属の翁長果生と申します!お願いしまーす
秋田:
えっと、私が秋田です。秋田侑吾です。えっと、アートプロデュースの長島確研究室所属です。お願いします。
翁長:
お願いしまーす。
黄瀬:
お願いします!始まりましたが、緊張してます?(笑)
秋田:
この自己紹介の時点で、このぐだり方でわかりますよね?だいたい(笑)ね、この所属じゃな、、、あ、だめだ!(笑)ごめんなさい、なんでもない(笑)
黄瀬:
まだ全然立て直せるのに!諦めが早い。(笑)
秋田:
だめです。(笑)
黄瀬:
いやそうですね。えっと、毎回2人お招きして、トークテーマを決めて話してるんですけど、今回の2人に聴きたいことは、「どんな高校生だったの?」っていうことで。
秋田:
高校生ですか。
翁長:
いや、そこつっこまれると思わんかった。(笑)
秋田:
思い出したくもないです
(一同爆笑)
黄瀬:
どっちも印象悪い。(笑)
翁長:
闇堕ち秋田。(笑)
秋田:
じゃ、まず翁長さん。どうだったんですか。
翁長:
えー先?先か。えっとね、ちょっとここ1日2日ぐらいで回想してみたんだけど。
秋田:
え、すごい!
翁長:
まずね、たぶんみんなが期待しているほど色とりどりな人生を送ってなくてですね(笑)
秋田:
そんな期待してんの?!
翁長:
あ、期待してない?!ごめん。(笑)
秋田:
え、音環生がどうだったかってことを知りたいんじゃないの?
翁長:
あそういうこと?え、代表でいいの?サンプルで。(笑)
黄瀬:
まあまあ、でもその音環生ってさ、一言で言うのは難しいじゃん。一番難しいじゃん。だから、もう個人の体験から聞いていって、っていう話をしたくて。
翁長:
かなり特殊だと思うけど。(笑)
秋田:
だから、翁長さん。いいんだよ。パッて言っちゃおう。
翁長:
えっとね、まず、もともと何かモノを作るのが好きで。保育園の頃にレゴブロックを買ってもらった時から、一日中レゴをやったり。あと工作したり、小学校入ってからはマイクラかな。ひたすらマイクラをやってましたね。
秋田:
マイクラね。
翁長:
で、特にあのレッドストーン分かる?
黄瀬・秋田:
はいはいはいはい。
翁長:
電子回路組めるやつ。あれ大好きで。
秋田:
あれ大っ嫌いだった。(笑)
翁長:
あ、大っ嫌いだった?(笑)そう、それでATM作ったり、ピアノタイルみたいな音、、、
黄瀬:
ATM?
翁長:
うん。
秋田:
なんかヒカキンがファミリーマートの音作ってたじゃん。ああいう感じ?
翁長:
あ、そう。あれの進化版、、
黄瀬:
えちょっとまって、ATMが気になりすぎてるんだけど。(笑)マイクラに通貨ってあったっけ?
翁長:
通貨はないんだけども、アイテムが
黄瀬:
引き出せる?
翁長:
そう。口座を4つぐらい設定して、その自分だけのカードをピッてやったらみたいな。
秋田:
すげえな。
黄瀬:何それ?(笑)
翁長:
そう、まあまあそれあんま関係ないんだけど。(笑)何か作るのが好きだった。
黄瀬:
マイクラガチ勢だったわけね。
翁長:
そう。で、幼稚園の頃にピアノに出会って、そこから音楽を始めるんだけど。だから一言で言うなら、“何かモノ作るのが好きなピアノが弾ける少年”みたいな感じだね。で、中学高校そんな面白いことしてない。(笑)
黄瀬:
別に面白かったこと聞いてるわけじゃないから。(笑)
秋田:
どうでした?
翁長:
どうでした?
秋田:
もうパンって言葉にするとしたら。「おにぎりでした」みたいな。
黄瀬:
むずいむずい。(笑)センス系芸人みたいなことできない。(笑)
秋田:
すみません(笑)
翁長:
えっとね。中学は、推薦入試で高校に行くことしか考えてなかった。
黄瀬:
へーそうなんだ。
翁長:
で、完璧な調査書を作るために、勉強も部活も何か資格とかも生徒会も、全部学校で一位取らなきゃダメみたいな試練を課して。
黄瀬:
えー!優等生だ。
翁長:
そう優等生だった。
秋田:
すごいな。
翁長:
で、高校に入ってからちょっとグダるんだけど。でもなんだろう。もともと音楽科の高校に行こうと思ってたんだけど、あそこは自分が興味ある作曲とか、音響みたいな裏方が学べる学科がなかったから諦めて。その代わりに思いっきり青春してやろうと思って、地元で一番人気というか、伝統校で、全校生徒1200人ぐらいいるマンモス校に行って。思いっきり青春してやろうって過ごしてた。
秋田:
アオハルかよってことですね。
翁長:
以上。で、中学高校も部活に打ち込んでた。
秋田:
部活はなんなの?
翁長:
吹部。吹奏楽部。
秋田:
あー吹奏楽部ですね。
黄瀬:
えーなんか今聞いてて、一番最初にモノ作りが好きだった少年が、ピアノ弾けるようになったってとこまで分かるけど、そのあとにピアノ演奏家じゃなくて、音響とか裏方の方に興味を持ったってところが結構なんか興味深いなと思ったんだけど。実際、それを意識した時とかってあったりする?
翁長:
うんとね。うーん。たしか小学校低学年の頃の夢が楽器職人だったんだよね。
黄瀬:
え!
秋田:
渋!
翁長:
その音楽と何かものづくりを掛け合わせた仕事が多分、それしか知らなかったから。で、多分小5,6ぐらいまで楽器職人だったんだけど、小6の頃に、スプラトゥーン2が発売されたじゃないですか。
黄瀬:
任天堂の神ゲーね。
翁長:
あれの音楽、特にテンタクルズの曲にドはまりしてしまって。そこで初めて、打ち込みの音楽、DTMの存在を知って、音大に行ってDTMやりたいなみたいな気持ちが生えたね。そっからだんだんなんか興味が移り変わって。DTMよりも音響。音響よりも音そのもの。サウンドアートみたいなメディアートみたいな、そういうところにだんだん興味が移っていった感じですかね。
黄瀬:
音環にたどり着いてよかったね。
翁長:
たどり着いてよかったねー。
秋田:
すごいなんか明白ですね。
黄瀬:
なんか結構ストーリーとして筋道立ってるっていうか。
翁長:
ありがとうございます。
黄瀬:
秋田さんはどうですか?
秋田:
そうですね。え、これは音環に行くようになるまでの?
黄瀬;
そうだね。どうしてこの学校、どこに興味を持ったのかって結構聞きたくて。
秋田:
はい。えっと、私は何が好きとか何をしたいっていうよりも、あのー、だいぶここまで来て、ちょっと皆さん聞いてる人も察しがつくと思うんですが、だいぶ私が変な人ですね。
黄瀬・翁長:
(笑)
秋田:
なので、そのなんて言えばいいんですかね。ちゃんとしたその十代の経過をたどってきたというか。その要は、まず最初に私を理解して欲しいみたいなところですよね。知ってほしいみたいな。私は分かるでしょみたいな。で、だんだんこれ理解されないなって気づいてきて、そのなんかずれてたって言い方よくないかもしれないですが、、
黄瀬:
ふーん、そのそういう具体的なエピソードがあったりする?もう記憶してる中で一番衝撃的だった、理解されないって思ったこととか。
秋田:
そうですね。なんか僕はその普通になんか、休憩時間とかに歌って踊ってんの普通だと思ってたんですけど。だから僕、ひとりミュージカルしてたんですね。中学1,2年生の時。
翁長:
出来上がってんなあ。(笑)
黄瀬:
休み時間とかにね。
秋田:
そうですね。あのー、なんかこうくるくるしながら、その時くるくるしてるのもはまってたんで。なんかそういうことをしてたんですけど、なんか「面白い子だね」って言われるっていう。
黄瀬:
目立つ存在だっただろうね。
秋田:
まあそうですね。はい。で、それで、なんかそれをでもわかるでしょみたいな文法でやってたら、なんか限界が来て。まあ来ますよね。で、だから理解されようみたいなスタンスが一気になくなった瞬間があって。されないなら、もうそれしゃーないよねみたいな。開き直りをした瞬間が来て。反転ですよね。クルって反転しちゃって。なんかひねくれた言葉とか言ったりって感じでしたね。
翁長:
へーー。
秋田:
闇深そうでしょ?!
(一同大爆笑)
黄瀬:
めっちゃ元気な顔して言うから。(笑)楽しそうだ。
秋田:
音環を知ったきっかけは、実は美術の先生が藝大の油絵の先生で。
黄瀬:
そうなんだ。
秋田:
音環っていうのがありますよって、なぜか私と教えてきまして。
黄瀬:
その先生、ご慧眼すぎない?(笑)
秋田:
かもしれないですね。おすすめしていただいて、あの実際に連れてっていただいて。卒業展示に一緒に行ったんですよ。
黄瀬:
先生と?
秋田:
そう。
翁長:
何年生の頃?
秋田:
それは高2ですね。
翁長:
へー。
黄瀬:
それで「ここだ!」ってなったってこと?
秋田:
そう、なんか結構意外といると思うんですけど、なんか「ここしか自分のやりたいことをやれる場所、もうないな」っていう、なんかちょっと良くない気もするんですよ。それってなんかすごい諦めてるというか、
黄瀬:
まあまあ。ちょっと消極的というかね。
秋田:
ちょっとネガティブな気がするんですが。正直、僕はそのマインドから抜け出せなくて。行くならここしかないなって感じでいましたね。そういうマインドでした。
黄瀬:
あー。なんか勝手に今、確先生の研究室と秋田の親和性の高さをずっと感じてるんだけど、それはじゃあたまたまだったのかな?その確先生がいるから、とかではなくて。
秋田:
そうですね。
黄瀬:
へー。
秋田:
ただ、その紹介していただいたのは美術の先生なんですけど、その音環自体は名前だけは知って。なぜかというと、それが長島先生なんです。(音環に)行こうとも思ってなかったんですけど、長島先生がまだ教授じゃなくて、招かれてる教授くらいの頃になんか見て、どっかで。
黄瀬:
へー。結構アンテナ張ってた感じ?
秋田:
そうですね。
翁長:
すげー。
秋田:
演劇は好きでやってたので。
黄瀬:
あそっか!演劇部?だよね?
秋田:
中高、演劇部やってました。なので、そこらへんで名前だけは知っていましたが、その紹介されて、「あ、そういえばあったな」みたいな。で、連れてってもらって、なんかやるとしたらここだなっていく感じですね。私はほかの人と比べると遅いですね。なんか、もしかしたら。高2の終わりぐらいに行こうって。
黄瀬:
どうだったのかな。
翁長:
えー、自分もそれぐらい。あれ、でも音環の存在を知って、行こうって決めたのは高1の夏だったんだけど、実際に受験を意識し始めたのは高2とか。で、結構最近メディアアートみたいな、サウンドアートみたいなアート作品を自分の頭の中でアイディアをいっぱい生み出したりしてるんだけど、それし始めたのは音環を知った後かな。
黄瀬:
なるほどね。このフィールドで自分がやるとしたらって考え始めたのは、それくらいって感じか。
翁長:
そうね。受験の自己表現で何すればいいんだろうっていうことがずっと頭の片隅にあって、そういう脳みそだから、そういうアイディアがいっぱい生み出てきたのかなって感じ。
秋田:
私は「受験しよう」と「ここ行きたい」が同時に始まってるから。
黄瀬:
あー受験すること自体がモチベーションみたいな?
秋田:
そうそう。
黄瀬:
怖すぎるんだよなこの人。(笑)半年経ってまあまあみんな話してるけど、たまにどうしようもない時が生まれるから。(笑)
秋田:
でも、なんか翁長さんずっと私の顔見ただけで笑ってきますよね。最近。
翁長:
そうそう。そうね。
秋田:
なんですか?
黄瀬:
ツボなの?
翁長:
顔が面白いから。(笑)
秋田:
(笑)
黄瀬:
大丈夫な言葉?!(笑)
翁長:
なんかね。うん、なんか良い顔。
秋田:
ありがと。ありがと。結構その楽しんでる自信はあります。日々を。
黄瀬:
そうだね。ほんとに秋田はあれがすごいよね。モチベーションとかさ、思ったことを行動に起こすまでの速度がすごい速い。
翁長:
ね。カリスマ性がねすごいよね。
秋田:
ありがとう。
黄瀬:
なんか入学した瞬間に、曲のプロジェクトを立ててなかったっけ?
秋田:
あ、そうですね。やっぱせっかくなんで交流をしよう、と。全然違うフィールドにいる人が集まってるっていうのが一つの良さだと思うので、音環って。だったらちょっとそれをこうなんか感じ合うじゃないですけど、そういう瞬間をまず作れたらいいなと思って。もちろん授業とか色々あるけど、とりあえずそれと別になんかやりたいときに、じゃあ一緒に曲作るみたいなことを一個挟むなんかそれはよかったなって自分でも思う。
黄瀬:
すごい良かったと思う!
秋田:
あれでさ、なんか今年の代、仲いいみたいに、ちょっと噂されてますけど。
翁長:
打ち解けたよね。
秋田:
それのきっかけというか、その根本は作れたかなって。
翁長:
(大きめの)ありがとう!!
黄瀬:
(笑)
翁長:
ありがとう!!
秋田:
はい、これを収集してください。
(一同爆笑)
翁長:
ごめんね、ちょっと寝起き。
(一同大爆笑)
翁長:
寝起きで会話が繋がらない。(笑)
(一息おいて)
黄瀬:
ここからは、何がしたくて音環に来たか聞きたい!
秋田って何がしたいの?
秋田:
でも、結構筋通してるつもりでいて、自分の中では。要は、“ヘンなこと”をしたいんですよ。それはつまりどういうことかっていうと、なんかブレ人じゃないけど、なんかこういう流れであれば、これが自然でしょみたいなものってあるじゃないですか。例えば、試験だったら紙に答えを書くみたいな。それをなんか組み替えちゃってヘンにしちゃう。そうすると、そこからなんか生まれる差異というか違和感から、いろんなことができないかみたいなのをずっと考えてて。
黄瀬:
なんかあれかな?文脈上では当然とされている事を別の文脈に置き換えて、違う受け取り方をさせるみたいなことなのかな?
秋田:
そうですね。だから本当にシンプルに言うと、やあー!って会うじゃないですか。で、おー!って手を振り会うとするじゃないですか。
黄瀬:
人と会ってね。その、ジェスチャーされてもラジオだから分からないから。(笑)
秋田:
会って手を振るとするじゃないですか。その時に、それをした瞬間に突然後ろに振り返って走り始めたら、やばいじゃないですか。
翁長:
きんに君じゃん。(笑)
秋田:
(笑)確かに。僕、きんに君大好きです。(
だからそういうなんかヘンなことが起きたときに、それがヘンなことになる瞬間の爆発力ってやっぱあると思って。ちょっと言葉にまとめるの難しいですけど、まずそもそもその当たり前だと思ってたものがヘンになったりとか、もう本当にただただヘンに見えてきちゃうとか。それが段々面白くなってきちゃったり、ヘンでヘンでだんだん寒気がしてきて怖くなってきちゃうとか。いろんな人に効果というか、揺さぶりをかけていくものになってくはずで。なんかそれがすごく大事だなって私は思ってて。
黄瀬:
あー、大事だと思ってるんだ。
秋田:
そう。そういう経験を誰かにしてもらうっていうのも大事だなって思ってるし、それがある種引き起こされることで、別世界に行っちゃったり、自分が一瞬一瞬でも。みたいな感覚を持ってもらえたら嬉しいな。
黄瀬:
なるほど。そういうのを提供する側に立ってみたいってこと?
秋田:
そうですね。そのためにはまず自分がヘンにならなきゃいけない。(笑)で、ヘンを実践していく。
翁長:
ほお。(笑)
秋田:
ねすごいでしょ。(笑)だから、あの皆さんは僕の同期も含めて、皆さん私をヘンな人間だと信じて疑わないと思うんですが、どこまでが私が意識的にやってるヘンで、どこまでがリアルなヘンなのか、ちょっと考えてみてください。
黄瀬・翁長:
(笑)
秋田:
ちょっと怖くなってきましたね。こういうことですね。(笑)
翁長:
うーーーん。(笑)
秋田:
(秋田の拍手笑い)あ、拍手笑いダメって言われてたのに全然やってる!
黄瀬:
音割れるからね。
秋田:
ごめんなさい。(笑)
黄瀬:
うわーでも、今言ったことも、結構私たちは普段一緒にいるから、より説得力をもって迫ってくる言葉だった。
秋田:
そうですね。育ててますからね。皆さんをしっかり。
黄瀬:
それをアートパスみたいな、一期一会みたいな本当に一回しか見る機会もないし、前後の文脈もないみたいな状態で、どうやって実践するのがすごい見てみたいかも。
秋田:
そうですね。今考えてるのは、シンプルに劇場空間を使うんですけど。もうメタにメタを塗り重ねていくみたいな。
黄瀬:
と言いますと?
秋田:
なんか、スタッフがステージに出てきちゃうとか。スタッフが「スタッフです」みたいな感じで出てきちゃうとか。
黄瀬:
スタッフのまま?
秋田:
そうそう。スタッフとしてスタッフのままステージ上に出てきちゃうとか。上演する時に私たちは普段座った状態を維持して見続けるじゃないですか。それが当たり前だと思うんですけど、そのブラックボックス、ある種の空間で、ヘンなことを起こしていきたいっていう感じなんですけど。
黄瀬:
ああ、劇場における「舞台の上に立っている人間」と「鑑賞してる側の人間」と「それを企画している運営してる人間」っていう規範から外れたことを、なんか言ってみれば、露悪的にやるみたいなことかな?見せつけるとか。
秋田:
露悪的、かわかんないですけど、なんだろうね、難しいですね。でも一番狙っているのはやっぱさっきも言ったけど、なんかそれを見ちゃったがゆえに、もうそれが普通のものだと思えない。
黄瀬:
あーなるほど。
秋田:
それを見ちゃったら、今の世界がもう異空間だ、別世界だ、みたいな。新世界に行ってしまったみたいな、衝撃じゃないけど、飛躍ですね。
黄瀬:
規範ごと壊して。
秋田:
「ギャー!」って、「なんかやばい飛んじゃった!」みたいな。「何が起きたんだ!」みたいな。そういうのをまず引き起こすところからいろんなことが始まるんじゃないかな、と。
黄瀬:
楽しみ過ぎるな。
翁長:
いいね。筋が通って。秋田は秋田で。
秋田:
ありがとう。
黄瀬:
翁長はどうなの?
翁長:
なんだっけ質問。(笑)
黄瀬:
えっと、アトパでやること。ひいては音環でやりたいこととか。作品でも良いし、漠然としたコンセプトでもいいし。
翁長:
音環でやりたいこと、、まだみんなと比べると筋が通ってないというか、柱が出来上がってなくて。そもそも“アート”っていう言葉を意識し始めた翁長果生が、まだここ1、2年ぐらいで、まだ歴史が浅いもんだから。うーん。でも、音環に来た理由は、今までいっぱい溜め込んできたアイディアを一つ一つ昇華していくため、みたいな感じかな。
秋田・黄瀬:
かっけえ。(笑)
翁長:
そう、中学高校でまあさっき言ったみたいにちょっと自称優等生だったんだけど。それでもなんかいろんなことしてて、例えば、なんだろうな、給食時間に放送で音楽流す時にシャトルランの音源送りつけたり。
黄瀬:
(笑)
秋田:
やば!ちょっと待って。(笑)怖い怖い。(笑)
翁長:
ちゃうちゃう、ネタネタ。ネタで。(笑)
黄瀬:
笑いを取ろうと思ってって感じ?
秋田:
え、普通その頃のネタってさ、「マネー!」って言ってる曲流すとかさ。
黄瀬:
ちょっと待ってくれる?(笑)
翁長:
マネーって、、?(笑)
黄瀬:
違うタイプのヘンで張り合ってこないで。(笑)
秋田:
え、そういう感じじゃない?なんかさ、シャトルランはやばすぎない?ちょっと強烈だね。
黄瀬:
まあまあ、角度が違うってのはそうね。
秋田:
考えたことないな。いいね。
翁長:
あとね、部活の先輩で生徒会長と付き合ってる人がいて、付き合ってはいないか。恋仲の人がいて、それをみんなでひたすらいじってたんだけど。この2人をいじるための組織を立ち上げて。秘密結社みたいな。
黄瀬:
ちょっと待って。(笑)
秋田:
一番やばいな。(笑)
翁長:
で、それに関連して曲作ったり。曲集めてアルバム作ったり。
黄瀬:
アルバムまで行ったの?!
秋田:
組織の曲?
翁長:
組織のテーマソングみたいな。あとまあグッズを作ったり。
黄瀬:
それがいつだっけ?
翁長:
中学。
黄瀬:
優等生の裏で。(笑)
翁長:
あとはなんだろう?卒業式で自分たちで卒業ソングを作ろうみたいな。
秋田:
素敵!
翁長:
結局コロナで潰れたんだけど。あとは高校入ってからだと、体育祭がある予定だったんだけど、ラジオ体操をオリジナルで自分たちで作って、自分が曲を作って野球部に投げて振りをしてもらって、オリジナルの体操を作ろうっていうのもやろうとしたけど、コロナで潰れたり。
黄瀬:
結構作曲やってたんだね。
翁長:
うーん、なんかね音環生の前で言うのはあんまあれだけど。(笑)ちょこちょこやったりしてて。
黄瀬:
いいんですよそんな。へー、知らなかった。
秋田:
素敵だな。ちょっと最初のさ、昼の放送でシャトルラン流すが強烈すぎて、ちょっとめっちゃ怖くなったんだけど、ちょっとその後、路線戻しに来たよね。(笑)
翁長:
戻しにきたよ。(笑)
黄瀬:
普通の高校生っぽいことを言い始めた。(笑)
秋田:
めちゃいい経験をしてますね。素晴らしいね。
翁長:
うーん。あと、卒業記念の抽象絵画みたいなものを作って。
黄瀬:
へー、めっちゃクリエイティブ!
翁長:
で、それを9等分してタイル状にして、それを匿名で学校に送りつけるみたいな。一枚ずつ。
秋田:
怖い怖い怖い!!!待って!強烈に怖い。(笑)
黄瀬:
なんのアートアクティビズムなの。(笑)
翁長:
で、ディアゴスティーニ形式で。
秋田:
(爆笑)
黄瀬:
だんだん出来上がっていくんだ。(笑)
翁長:
そう。だんだん出来上がっていく。(笑)誰から送られてきたかわかんないけど、なんか出来上がったぜみたいなことを。
秋田:
だめだ!これは拍手笑いしちゃうでしょ?!
黄瀬:
(笑)
翁長:
(笑)そういうヘンなこといっぱいやろうとしてたけど、結局それも部活が忙しくて実現できなくて。
秋田:
やばいって。
黄瀬:
アイディアがいっぱあったんだ。
翁長:
そう、いっぱいあって。あとはまあ個人的に作りたい作品とか、こういう楽器を開発してみたいなとか、こういう商品作ってみたいなとか、そういう作品に限らず、いろんなアイディアをいっぱい溜め込んできてて。なんだろう。作業効率がものすごく悪いから、アイデアを思いつくペースに実現するペースが追いつかなくて、だんだん溜まっていく状態だったから、それを昇華するためにというか、モラトリアムを伸ばしたいだけなんだけど。
黄瀬:
おー!
翁長:
音環に来ちゃったって感じかな。
黄瀬:
急にリアリストな一面が出てきたけど。(笑)
秋田:
一番かっこいいですね。その感じ。スタンスが。
黄瀬:
じゃあ、今までずっと頭の中にあったものに形を与えるフェーズみたいな感じになってくるのかな?これかな。
秋田:
あのすいません。
黄瀬:
はいいいよ。
秋田:
撮り直していいですか?
翁長:
え?(笑)
秋田:
私さっきドヤ顔でさ、変なことしてますって。
翁長:
いやいやいや。(笑)
黄瀬:
(爆笑)
秋田:
無理だわ。だって、勝てないもん。(笑)
翁長:
いやいや。(笑)
黄瀬:
きれいな秋田バージョンってこと?
秋田:
そう。普通に恥ずかしくなってきた。
翁長:
なんでなんで。(笑)
明らかに:
ごめんね。(笑)ちょっと撮り直したいわ。やばいな。
黄瀬:
(笑)面白すぎる。
そろそろ時間ですけど、どうかな?なんか言いたいことありますか?
翁長:
アトパでやりたいこと、、、
黄瀬:
あそうだそうだ。えっと、、
秋田:
とどめ刺しにきた?
翁長:
(笑)さっきも言った通り、あんまりその「アートを作りたい」みたいな、自分の頭の中でポンポン浮かび上がってくることが「アートだ!」っていう意識はあんまなくて、なんか面白いからやりたいみたいな感じなんだけど。だからアトパは“翁長果生部屋”みたいなものを作って、いろんなものを置こうかなみたいなことを考えたり。
秋田:
おー。いいね。
翁長:
あと、北千住駅の警察方面出口をジャックしたいんだよね。
黄瀬:
(笑)まあまあこれは追い追い。(笑)
翁長:
ちょっとこれ5月ぐらいからずっと考えてるんだけど。
黄瀬:
ジャックしてどうすんの?
秋田:
皆さん、あのちょっと、ちゃんと我々が話を聞くので、あの聞いてる方も心配なさらないでください。ちょっと我々も話を、、
黄瀬:
大丈夫、カットされるから。(笑)
秋田:
カットされる?!(笑)
翁長:
(笑)長い手すりがあるじゃん。金属製の。
黄瀬:
あーはいはい。
翁長:
地上から地下まで一本で繋がってる、多分15mぐらいかな。あれを使って、インスタレーションというか、楽器を作りたいなみたいな。
黄瀬:
確かに、あんまりあそこ以外であんなもん見ないもんね。
翁長:
そう。あれをアトパの1週間ぐらい前から設置して、まあ宣伝効果も狙おうかなみたいなことを一人で妄想を膨らませてるんですけど。
秋田:
素敵ですね。多分めっちゃ大変だと思うんですけど。
翁長:
交渉がね。
黄瀬:
たしかに、鉄道会社に対して。でも、そういうさ実現のための手段を踏んでいくっていうところをさ身につけたら、もうどうなっちゃうんでしょうね。(笑)
秋田:
あの、確研の宣伝みたいなこと言っておくと、一応そういうことを考えようみたいなのは、一つのテーマとしてあって。まあ、作り方ですね。こういうの作りたいってなったときに、こういうアプローチしようとか、もしくはこういう形態がいい。例えば一人が主軸となって動くのか。話し合って作っていくのか、とか。どっちがいいのか、とか。そういうことを作り方から考えていくみたいな。
翁長:
へー。
秋田:
そういうのが気になる方はぜひ、って感じです。
黄瀬:
宣伝だった。(笑)ちゃんとしっかりしてる!
秋田:
素晴らしい。
黄瀬;
はい!ということで、ありがとうございました!お疲れ様でーす!
秋田・翁長:
ありがとうございました!!